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幕末機関説いろはにほへと DVD巻の九(完結)  感想   

2007年 11月 03日

第二十四話 色は匂へど
第二十五話 五稜郭浮上す
第二十六話 海の向こうへ

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 榎本の影に“覇者の首”を見咎めた土方は耀次郎に「自分に任せてくれ」と申し出ます。そして“首”と対峙しますがその力の前に手を出すことが出来ません。“首”の存在と蒼鉄の真意から土方は死を覚悟し、鉄之助に意思を託し出奔させるのでした。
 密かに思いを寄せていた赫乃丈に別れの挨拶をしても“首”に操られ心を失くしている彼女には届きません。まぁ、年上の女性に憧れる年頃ってヤツ?
 そしていよいよ官軍の総攻撃が始まりました。土方が率いる隊も善戦しますが、数には勝てません。一人生き残った土方を待っていたのは、“首”というか蒼鉄に操られた神無でした。“首”の意のままにならない土方が邪魔になったのでしょう。耀次郎が駆けつけましたが一歩及ばず、土方は総司や近藤の元へと旅立ってしまいます。その時のセリフ「総司……近藤さん……」 総司が先ですか!? とか突っ込んではダメですか?
土方が射殺されたのは多分史実なんでしょうね、時代劇なんかは皆そうですもん。N●K大河「新撰組!」の続編の「土方歳三 最後の一日」とかってのでも撃たれて死んだし。この場合は騎乗して移動の途中の無防備な時って感じでしたが。





 そして耀次郎と神無の最後の対決です。つくづく思うのは耀次郎の身の軽さですね。剣術は沖田とかに習ったとして、あの身の軽さはなんなんでしょう。ちょっとした崖から飛び降りても、次には神無の後ろから現れるんですよ。そして月涙刀の強靭さ。弾丸を弾いても刃こぼれ一つしないんですから!! 勿論、弾丸を弾ける耀次郎も十二分に凄いんですけどね!! 眼帯が外れて「私は自由だ。あの方の愛に包まれて」とか言ってたけど、全然自由なんかじゃなかったよ。神無の思い込みというか、全ては“首”の意思みたいなもんじゃん。ただ、最後に瀕死の状態で赫乃丈の舞台の袖にある自分の場所に戻って赫乃丈を見ていた時の神無は、本当の神無だったんじゃないかと思います。
 観も蓋も無い言い方をすれば、神無って極度のマザコンだよね!!
 五稜郭が“首”と“月涙刀 陽ノ小太刀”のありえない力で要塞化していきます。時代劇アニメかと思いきや、最後の最後でSFですかっ! 四稜郭と共に上昇して、まるで映画版「1000年女王」で関東平野が上昇したみたいッスよ。
 そして赫乃丈と耀次郎が何故同じ手毬唄を知っているのかが明らかになりました。耀次郎の里で聖天様が“月涙刀 陰ノ大太刀”の継承者を探す為に全国から集めた孤児の中に耀次郎と赫乃丈が居たという、ただそれだけのこと。“陰ノ大太刀”が耀次郎を選んだので、他の子供は全て里子に出された。その時里には“陽ノ小太刀”が無かったからその継承者に気が付かなかった。兄妹とかだったら面白かったのにな(私はきょうだい萌えなので~)。
 どんな経緯で二振りの刀が別れてしまったのか、その役割が異なってしまった理由とかってサイドストーリーがノベライズにでもならないかなぁ。
 太夫が勝海舟と通じてしたことが発覚し始末されそうになってしまいました。蒼鉄がからんでいると知り「許さねぇ」と怒る不知火に瀕死の太夫は「許してあげて」と庇うのです。

 要塞と化した五稜郭に潜入した耀次郎です。多数の敵を斬り払い、最後に登場したのは操られたまま“月涙刀 陽ノ小太刀”を手にした赫乃丈です。真剣勝負になったら耀次郎が勝つに決まってんじゃん。刀に振り回されてるだけの赫乃丈と、ちゃんと高度な剣術を会得した上で刀を持っている耀次郎とでは比べらんないでしょ?
 圧倒的有利に、少しずつ舞台衣装を切っていく耀次郎です。もしやあの衣装を全て脱がせれば“首”や刀の呪縛から解放されるんじゃあ……とかって考えてしまいました。首の命に反する心と従う体の狭間で赫乃丈は涙します。耀次郎に突き付けられた小太刀に触れる耀次郎。すると大太刀の力が小太刀を凌駕し取り込んでしまい、やっと一つの月涙刀になったのです。
 榎本から抜けた“首”を受け入れたのは蒼鉄です。耀次郎は蒼鉄との最後の戦いに挑むのでした。
 蒼鉄を倒し、二振りの刀で“首”の封印に成功した耀次郎。禍々しい力は蝶となり散っていきます。蒼鉄が縛られていたものって、南北朝時代からの怨念か何かだったの? いや、豊臣の関係か? あの牛車(?)は桐の紋だったよね。え~と、どこかで描かれてましたっけ? 蒼鉄を「和子」つて呼んでたし、250年の大願でしょ?江戸幕府は300年だっけ? あれ?

 「永遠の刺客」としての役目を果した耀次郎は赫乃丈を伴い“里”に帰ります。ちゃんと聖天様から耀次郎に赫乃丈の素性の連絡が届いてたんですね。“里帰り”をし、聖天様に挨拶をする赫乃丈でした。お駒は田んぼの草むしり中でした。
 そして横浜港。横浜に芝居小屋を落ち着かせることにした赫乃丈は、旅立つ耀次郎を見送ります。
「秋月様に言ってなかったことがあるんです」私はてっきり告白するのか? と思っていたのに「遊山赫乃丈とは芝居をする時の名前で、あたしの本当の名は……」
(汽笛に邪魔されるのはお約束)
「今度、聞こう」
これって再開の約束よね? 帰って来る気なんだー。

「龍馬さん、あなたが見られなかった海の向こうの世界を、俺が見て来ます」
 宿命から解放されて晴れ晴れとした穏やかな表情の耀次郎がとても素敵でした。洋装も似合ってたしね。でも最後は
「とざい、とうざ~い。遊山赫乃丈一座でござりまする」で〆て欲しかったかも。あ、脚本担当が居なくなって一座は大丈夫なのかな?

 「幕末機関説いろはにほへと」はとても素敵な作品でした。観ようと思ったきっかけは「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」スペシャルエディションのDVDでインフォメーションを観たことです。主題歌が大好きなFiction Junction YUUKAでカッコ良過ぎました!!それと販促映像と主題歌が超合っていて釘付けになりました。この瞬間に「絶対に観る!!!」と心に誓いました。時代劇も好きでしたし、なんといっても総監督は高橋良輔さんだし!!ボトムズやトルーパー世代にはカリスマ監督でしょう!!
 ネットでは観られなかったので全てDVDレンタルで観ましたが、お財布に余裕があるなら購入したい作品でしたね。観てよかったぁ♡♡♡  SEED DESTINYのスペシャルエディションは面白くなかったけど、いろはにほへとに出会うきっかけをくれたから感謝すべき?
 ノベライズとか出ないのかなぁ、発売されたら絶対買うのにぃ。ムック本も無理だよねー。(――;) 設定資料が欲しいなぁ。それってもしやDVD購入特典とか? うわ~ (ToT)/~~~

これで「幕末機関説いろはにほへと」は幕引きでごさりまする。

by saigakuji_x20a | 2007-11-03 12:05 | 幕末機関説いろはにほへと【終】

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