『忘却の首と姫』7巻(終)
2015年 02月 21日

『忘却の首と姫』の最終巻である7巻が発売されました。未完のままでの最終巻というのが、とてもとても残念で残念で仕方がありません。
大人の事情で連載が途中で打ち切りになったというのではなく、悲しいことに惣司ろうという作家さんが病で亡くなってしまわれたから。
若かったから病の進行が速かったのでしょう。連載が休止になってから半年も経たない12月の訃報はとてもショックで悲しかったですね。
10月に亡くなったのに、連載されていた雑誌に訃報が載ったのは12月で。この時差はマンガ雑誌って作るのに2ヶ月かかるというの?

“惣司ろう”という漫画家さんは、正直なところ絵の方はそんなに特別に上手いという訳ではないと最初は思っていました。絵よりも話作りが上手い方だなぁと思っていましたが、連載を重ねるうちに絵の方も安定して上手くなっていました。
絵も話作りも上手で、ウルウルさせられる話も結構あって。そう、最後のリリアの両親の馴初めからリリアを嫁がせるまでのお話もウルウルでした。
もしかしたら、惣司ろうさんは余命宣告をされていて、その中でせめて全てのストーリーは完結出来ないけれど、これだけは描いておきたいという思いで描かれたのかも知れないと思ったお話でした。
若くして亡くなった漫画家さんの作品に遭遇(?)したのは2人目。1人目はもう随分と前になりますが“かがみ♪あきら”さんでした。この方のコミックス「さよならカーマイン」と「鏡の国のリトル」は未だに所持しています。きっと惣司ろうさんの最初で最後のコミックス「忘却の首と姫」もきっと手放さないし、この方のことも忘れないと思います。
by saigakuji_x20a | 2015-02-21 01:13 | マンガ